
あなたのビジネスに最適なECサイトは?目的/予算別の選び方ガイド
ECサイトの種類を徹底比較!あなたに最適なのはどのタイプ?
ECサイト運営を検討されている方にとって、「どのようなタイプのECサイトを選べばいいのか?」という疑問は避けて通れません。
この記事では、あなたのビジネスに最適なECサイトタイプを選ぶためのポイントを解説します。
この記事でわかること
- ECサイトは大きく「モール型」と「自社型」の2種類に分けられる
- 各タイプのメリット・デメリットと、向いている事業規模がわかる
- 自分のビジネスに最適なECサイトの種類の選び方がわかる
こんな悩みを解決します
- 「ECサイトを始めたいが、どのサービスを利用すればよいかわからない…」
- 「モール出店と自社サイト、どちらがいいの?」
- 「自分に合ったECサイトのサービスを選択したい…」
- 「費用対効果の高いECサイト構築方法を知りたい…」
ECサイトの2大タイプ:モール型と自社型
ECサイトは大きく分けて「モール型」と「自社型」の2種類に分類できます。
それぞれの特徴を理解して、自社の状況に合った選択をしましょう。
タイプ | 特徴 | 代表的なサービス |
---|---|---|
モール型 | 既存のショッピングモールに出店する形態 | Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング |
自社型 | 独自ドメインで運営する自社ECサイト | BASE、Shopify、EC-CUBEなど |
モール型ECサイト
モール型ECサイトは、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手ECモールに出店する形態です。
すでに多くの顧客が集まる場所で商品を販売できるため、集客の心配が少ないのが特徴です。
モール型ECサイトのメリット
- 集客が比較的容易(プラットフォームの既存ユーザーにアプローチできる)
- 信頼性が高い(大手モールの信用を借りられる)
- すぐに始められる(システム構築が不要)
- 専門知識がなくても出店・運営できる
モール型ECサイトのデメリット
- 出店料や手数料が高い
- 自社ブランディングが難しい(モールのデザインに制限される)
- 価格競争が激しい(同じ商品を販売する競合が多い)
- 顧客データを完全に所有できない(モールの規約に縛られる)
- すぐに売上を立てたい個人・法人
- 集客の手間を省きたい事業者
- システム構築に手間をかけたくない方
実践例:モール型と自社型の併用
化粧品を販売するA社は、最初に楽天市場に出店して知名度を上げながら顧客基盤を構築。
モール内で評価を上げた後、自社ECサイトも立ち上げ、楽天で獲得した顧客を自社サイトに誘導するクーポン施策を実施。
結果、2年後には売上の40%を自社ECで獲得できるようになった。
自社型ECサイト
自社型ECサイトは、独自ドメインで運営する自社ブランドのECサイトです。
自社型には、さらに以下の4つのタイプに分類することができます。
ECサイト構築方法 | 代表的なサービス | 特徴 | 向いている事業規模 |
---|---|---|---|
ECカートサービス | Shopify、BASE、カラーミーショップ、STORES、MakeShop、futureshop | 自社サーバー不要。 月額料金や手数料で利用可能。 専門知識不要で始められる。 |
個人〜 |
ECパッケージ | EC-CUBE、CS-Cart、Magento | 自社サーバーが必要。 ソフトウェアを購入または利用料を支払って使う方式。 |
中小〜 |
オープンソース | WordPress+WooCommerce、OpenCart | 自社サーバーが必要。 基本的に無料で使えるシステム。 技術者によるカスタマイズが必要。 |
中小〜 |
フルスクラッチ | 完全オーダーメイド開発 | ECサイトを一から作り上げる方法。 完全に自由なデザインや機能が実現できるが、費用と時間がかかる。 |
大企業 |
自社型ECサイトのメリット
- 自社ブランディングが可能(デザインやUIを自由にカスタマイズできる)
- 顧客データを自社で完全に所有できる
- 他社サービスとの連携や拡張が可能
- 販売手数料が不要(決済手数料は必要)
自社型ECサイトのデメリット
- 集客を自力で行う必要がある
- サイト構築・運用のための知識や費用が必要
自社型ECサイトの4つのタイプ:どれが自分に合う?
ECカートサービス:個人〜
ECカートサービスは、独自ドメインで自社ECサイトを構築できるサービスです。
ノーコードで専門知識がなくても手軽にECサイトを始めることができるサービスが主となっています。
特にShopifyは個人から大企業まで幅広い方が利用しています。
- 低コストで自社ECサイトを始めたい方
- 自社ブランドを構築したい事業者
- IT知識が少なくてもECサイトを運営したい方
ECパッケージ型:中堅企業〜
ECパッケージは、自社サーバーにインストールして利用するタイプのECサイト構築ソフトウェアです。
高いカスタマイズ性と自由度が特徴です。
- ASPカートでは不都合がある方
- 高度な機能・セキュリティが必要な中堅〜大企業
- 自社ブランドを重視したECサイトを構築したい企業
オープンソース型:中堅企業〜
オープンソース型ECサイトは、無料で公開されているECサイト構築ソフトウェアを利用するタイプです。
コスト重視で技術力のある企業に向いています。
- 開発チームや技術者がいる企業
- コスト重視でECサイトを構築したい中堅〜大企業
- 既存のWebサイト(WordPressなど)にECを追加したい場合
フルスクラッチ型:大企業
フルスクラッチは、ECサイトを完全にゼロから開発するタイプです。
独自のビジネスモデルや特殊な要件がある大企業向けの選択肢です。
- 特殊なビジネスモデルを持つ大企業
- 既存システムとの複雑な連携が必要な企業
- 十分な予算と開発期間を確保できる企業
あなたに最適なECサイトの選び方
最適なECサイトタイプを選ぶためには、以下のポイントを考慮することが大切です。
チェックポイント1:予算と期間
使える予算とサイト公開までの期間を明確にしましょう。
- 予算が少なく、すぐに始めたい:モール型・ECカートサービス
- 予算は中程度、数ヶ月で開始したい:自社型
- 予算は十分、半年以上かけられる:自社型
チェックポイント2:事業規模と成長性
現在の事業規模と今後の成長見込みを考慮しましょう。
- 個人・小規模事業:モール型・ECカートサービス
- 中小企業で成長途上:ECカートサービス
- 中堅企業以上:自社型
チェックポイント3:ブランディングの重要度
自社ブランド構築の重要度を考えましょう。
- ブランディングよりも売上重視:モール型
- 基本的なブランディングを行いたい:ECカートサービス
- 完全にオリジナルのブランド体験を提供したい:ECパッケージ・フルスクラッチ
まとめ:自分に合ったECサイトを選ぼう
ECサイトは大きく「モール型」と「自社型」に分けられ、自社型にはさらに4つのタイプがあります。
最適なタイプを選ぶには、予算・期間・規模・ブランディング重視度など、様々な要素を総合的に判断する必要があります。
- まずはECを始めてみたい初心者:モール型(Amazon、楽天市場など) or 自社型(ECカートサービス)
- 低コストで自社ブランドのECサイトを持ちたい方:自社型(ECカートサービス)
- ECカートサービスでは不都合がある企業:その他自社型ECサイト
ワンポイントアドバイス:効率的なEC選択のステップ
自社型ECサイトを検討する場合、まずはECカートサービス(Shopify)から検討することをお勧めします。その理由は以下の通りです。
- 初期費用を抑えながら、短期間で本格的なECサイトが立ち上げられる
- 豊富なテンプレートとアプリで、技術者がいなくても高機能なサイトが構築可能
- 多くの決済サービスや物流サービスとの連携が標準で用意されている
- 越境ECにも対応しており、将来の事業拡大にも柔軟に対応できる
Shopifyを検討し、機能面や運用面での不都合が生じた際に、他の選択肢(ECパッケージ、オープンソース、フルスクラッチ)を検討するというステップを踏むことで無駄なコストや時間を削減できます。
例えば「基幹システムとの複雑な連携が必要」、「非常に特殊な購入フローが必要」、「大量SKUや複雑な在庫管理が必要」といった場合に初めて、より高度なカスタマイズが可能な他の選択肢を検討すべきでしょう。
EC事業は始めてからが本当のスタートです。まずは小さく始めて、実際の運用を通じて必要な機能を見極めた上で、段階的にステップアップしていくアプローチが成功への近道となります。