ECのターゲットを絞ると売上減少?月商100万円突破する3つのニッチ発見法

ECのターゲットを絞ると売上減少?月商100万円突破する3つのニッチ発見法

はじめに

「ターゲットを絞ると、お客様が減ってしまうのでは?」そんな不安を抱えていませんか?

2024年の国内EC市場規模は26兆1,225億円に達し、参入事業者数は年々増加しています。この巨大市場で、月商100万円以下の小規模ECが生き残るには、大手と同じ土俵で戦ってはいけません。

実際、ECでターゲットを絞らずに「みんなに売ろう」とする事業者の多くが、価格競争の渦に巻き込まれ、広告費だけがかさんで利益が残らない状況に陥っています。一方、ニッチ市場に特化した小規模ECは、高い収益率と熱狂的なファンを獲得しているのです。

この記事では、「絞るのが怖い」という心理的ハードルを乗り越え、あなたのECが月商100万円の壁を突破するための実践的戦略をお伝えします。

この記事で学べる事

この記事を最後まで読むことで、以下の知識とスキルを身につけられます。

• ターゲットを絞ることで得られる3つの具体的メリット
- 勝てるニッチ市場を見つける3つの実践的手法
- 失敗しない「良い絞り方」と避けるべき「悪い絞り方」の違い
- リスクを最小化しながら検証する段階的アプローチ

あなたは今、ECでのターゲット設定に悩んでいるかもしれません。しかし、正しいニッチ戦略を理解すれば、限られたリソースを最大限に活用し、大手ECとは異なる土俵で勝負できるようになります。特に、自分の情熱や専門性を活かしたビジネス展開の方法は、他では学べない貴重な内容です。

なぜ小規模ECは「絞る」べきなのか?データで見る3つの根拠

ECにおけるターゲットを絞る戦略は、感覚的な話ではありません。明確なデータに裏付けられた、論理的な成長戦略なのです。

① コンバージョン率の向上:メッセージが刺さる仕組み

「誰にでも合う商品」は「誰の心にも響かない商品」になってしまいます。あなたも普段の買い物で、「自分のためにある」と感じた商品により強く惹かれた経験はありませんか?

一般的な検索キーワードでのコンバージョン率は約1%程度ですが、具体的なニーズを持った検索では大幅に向上します。例えば、「コーヒー」で検索する人と「デカフェ コーヒー 美味しい」で検索する人では、購買意欲に雲泥の差があります。

ニッチなターゲットに向けた専門的なメッセージは、その分野に関心の高い見込み客の心に直接響きます。結果として、同じ広告費でもより多くの成約につながるのです。

② マーケティング効率の改善:リソース集中の効果

小規模ECの最大の武器は「選択と集中」です。限られた予算と時間を、可能性の低い見込み客にまで分散させる余裕はありません。

ターゲットを絞ることで、どんな媒体で発信すべきか、どんな言葉を使うべきかが明確になります。例えば、アウトドア愛好家向けのコーヒーを売るなら、キャンプ系のYouTubeチャンネルやInstagramアカウントに集中投下するべきでしょう。

この「的を絞った集中攻撃」により、同じ広告費でも圧倒的に高い効果を得られます。無駄撃ちがなくなり、投資対効果が劇的に改善するのです。

③ 価格競争からの脱出:専門性による差別化

大手ECとの最大の違いは何でしょうか?それは「専門性」と「ストーリー」です。

Amazon や楽天といった大手プラットフォームでは、同じような商品が価格順に並べられます。しかし、ニッチ市場では「その分野の専門家から買いたい」という心理が働きます。コーヒー豆なら、「エチオピア産スペシャルティコーヒーの専門家」から買いたいと思うのが自然です。

専門店としてのポジションを確立できれば、価格ではなく信頼性や専門知識で選ばれるようになります。これが、小規模ECが大手に勝てる唯一の方法なのです。

【実践編】勝てるニッチ市場を見つける3つの方法

理論はわかったけれど、実際にどうやってニッチ市場を見つければいいのでしょうか?ここからは、今日から実践できる具体的手法をお伝えします。

① 顧客の悩み・課題から発見する手法

最も強力で確実な方法は、顧客の「困りごと」から逆算することです。人は問題を解決したいときに、最もお金を払う意欲が高くなります。

具体的な調査方法
Yahoo!知恵袋で「あなたの商材 + 悩み」と検索してみてください。例えば、アパレルを扱っているなら「服 悩み」「着こなし 困る」などです。そこには、既存の商品やサービスでは解決できていない、リアルな顧客の声があふれています。

発見例:コーヒーEC の場合
- 「カフェインで眠れなくなるけど、美味しいコーヒーが飲みたい」→デカフェ専門店
- 「酸味のあるコーヒーが苦手で…」→苦味・コク特化専門店
- 「一人暮らしで豆を買っても使い切れない」→小容量パック専門店

これらの悩みは、まだ十分に解決されていない「お宝ニッチ市場」の可能性を秘めています。

② 利用シーン(TPO)から発見する手法

同じ商品でも、「いつ、どこで、なぜ使うか」によって全く異なる価値を持ちます。あなたの商品が活躍する具体的なシーンを思い浮かべてみてください。

シーン特化の戦略例
- 「キャンプの朝、自然の中で最高の一杯を」→アウトドア専用コーヒーセット
- 「在宅ワーク中の気分転換に」→集中力アップブレンド
- 「大切な人への贈り物として」→ギフト特化パッケージ

同じコーヒーでも、TPOが違えば求められる要素は全く変わります。アウトドアなら「持ち運びやすさ」、ギフトなら「高級感のあるパッケージ」が重要になるでしょう。

この手法の素晴らしい点は、一つの商品から複数のニッチ市場を開拓できることです。

③ あなたの情熱・専門性から発見する手法

小規模ECの最大の武器は、店主の「顔が見える」ことです。あなたが心の底から語れること、マニアックに追求していることはありませんか?

情熱を軸にした展開例
- あなたがエチオピアの農園を実際に訪れた体験→エチオピア産豆のストーリー専門店
- 10年間続けている自家焙煎への こだわり→焙煎技術解説付きの教育型EC
- コーヒーと読書の組み合わせが好き→「本とコーヒー」のペアリング提案

情熱は嘘をつけません。SNSでの発信でも、商品説明でも、その熱量は確実に伝わります。そして、同じ情熱を持つ人たちが、あなたのファンになってくれるのです。

大手ECには絶対に真似できない、あなただけの強みを活かしましょう。

失敗しない実装戦略:低リスクな検証から本格展開まで

ニッチ市場は見つけた。でも、「本当に売れるのか不安」「いきなり方向転換するのは怖い」そう感じるのは当然です。

① 「悪い絞り方」vs「良い絞り方」の見極め方

多くのEC初心者が犯す致命的な間違いがあります。それは「属性」で絞ってしまうことです。

× 悪い絞り方(デモグラフィック):
「東京都在住の32歳の年収600万円の女性」
→ 市場が小さすぎて商売にならない

○ 良い絞り方(サイコグラフィック):
「年齢性別問わず、カフェインに敏感だが美味しいコーヒーでリラックスしたい人」
→ 全国に数万人〜数十万人の潜在顧客が存在

年齢や住所ではなく、「価値観」「悩み」「願望」で絞ることで、十分な市場規模を確保しながら、刺さるメッセージを届けられます。

② 小さくテストする具体的検証方法

いきなり商品ラインナップを変えるのではなく、まずは「反応」をテストしましょう。

Instagram投稿でのテスト
プロフィールと投稿内容を、絞ったニッチ向けに変更します。例えば「本格デカフェコーヒー専門」として1週間投稿し、「いいね」「保存」「コメント」の反応を測定してください。

予約販売での需要テスト
Shopifyの予約販売機能を使い、在庫リスクなしで実際の注文数を確認できます。「〇月発送予定」として商品を出品し、本当にオーダーが入るかテストしましょう。

測定すべき指標
- エンゲージメント率の変化
- 問い合わせ数の増減
- 実際の予約注文数
- 顧客からのフィードバック内容

数字は正直です。感覚ではなく、データで判断しましょう。

③ 段階的拡大のためのロードマップ

テストで手応えを感じたら、以下の3段階で段階的に拡大してください。

Phase 1:情報収集(1-2週間)
3つの発見法で候補ニッチを3-5個リストアップし、それぞれの市場規模を簡易調査します。

Phase 2:小規模検証(1ヶ月)
最も有望な1-2ニッチでSNSテストと予約販売を実施し、反応率を数値化して比較検討します。

Phase 3:本格展開(3ヶ月)
検証結果を基に商品ラインナップを調整し、そのニッチに特化したマーケティング戦略を全面展開します。

焦りは禁物です。3ヶ月かけてじっくり検証し、確実に成果の出る戦略を構築しましょう。

まとめ

ECにおけるターゲットを絞る戦略は、「顧客を減らす」ことではありません。「熱狂的なファンと出会う」ための必須戦略です。

今回お伝えした3つの発見法と段階的な検証プロセスを実践すれば、あなたのECも月商100万円の壁を突破し、持続的な成長軌道に乗せることができます。

重要なのは、完璧を求めず「小さく始める」ことです。まずは以下の3つのアクションから始めてみてください。

1. あなたの情熱を棚卸し: 心の底から語れる専門分野を書き出す
2. 顧客の悩みをリサーチ: Yahoo!知恵袋で「商材名 + 悩み」を検索
3. 小さなテスト実施: 見つけたニッチに向けてSNSで1投稿してみる

大手ECが参入しにくい小さなニッチ市場こそが、あなたのECが輝ける場所です。そこで築いた専門性と信頼は、より大きな市場への展開の足がかりにもなります。

ニッチ戦略で、あなただけの成功ストーリーを始めましょう。

小規模EC事業者の皆様へ
ニッチ市場での戦略設計やマーケティング施策でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。実践的なサポートを通じて、あなたのEC事業の成長をお手伝いいたします。

出典

※1 経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(2025年8月発表)
※2 LISKUL「コンバージョン率(CVR)の平均目安はどのぐらい?」(2024年5月更新)
※3 コンバージョン率(CVR)の平均はどのくらい?業界・デバイス・流入経路別の目安(2024年)
※4 識学総研「【企業事例】ニッチトップ戦略とは?メリットやデリット成功事例を解説」(2022年データ)
※5 Marketics(マーケティクス)「ペルソナマーケティングとは?メリットや手順、成功事例を解説」(2024年6月更新)
※6 ferret One「BtoBのニッチ市場でマーケティングを成功させる方法とは?成功事例もご紹介」(2024年データ)

ブログに戻る